「仕事に活かせるから」「将来を見据えて」など、自己投資を始める切っ掛けは人それぞれで、その人のおかれている生活環境や将来のプランなどによって、自己投資の定義や方法などは大きく異なります。
簡単に「自己投資を始めよう」と、言うのは簡単ですが、いざ始めるとなると「何をすればいいの?」「リスクやデメリットは?」「自己投資に必要な費用は?」「そもそも自己投資にはどんな意味があるの?」など、疑問を多く持たれる方も多いと思います。
ここでは、自己投資の種類やメリット、費用面やリスクなど、自己投資にまつわるさまざまなことを項目別に解説していくので、現在自己投資を行っていて上手くいってない方や、自己投資に興味があって始めたい方などは、ぜひ参考にしてみて下さい。
自己投資とは具体的に何をするの?

自己投資とは、その言葉だけ見れば何か難しそうな単語ですが、わかりやすく言うと自分磨きを行うことです。簡単に言えば自分磨きを行うことが自己投資なのですが、では具体的にどのような方法で自分の磨きを行うのでしょうか?ここではまず、自己投資の方法やそれによって期待できる効果などを見ていきます。
趣味で見識を広げる
自身が持つ趣味を追求し、そのジャンルの見識を広げるのも自己投資の方法のひとつです。例えば、スポーツが趣味だった場合、ただ単にプレイを楽しむだけではなく、プロが実践するトレーニング方法であったり、テクニックの練習であったりなど、より深く肉体的にもプレイ的にも追求することによって、プレイの幅が広がったり、そのスポーツ自体の見識が広がります。
プレイの幅や見識が広くなれば、そのスポーツに対してのモチベーションも上がり、また将来的にインストラクターの資格や、それに関するブログの投稿や書籍の執筆など、自身の可能性も大きく広がります。
資格やスキルの習得
特定の資格やスキルを習得することによって、その分野でのスペシャリストとなることで、将来的な可能性が広がり、ビジョンの選択肢も豊富になります。資格やスキルに関しての自己投資はビジネス面での色合いが強いですが、習得することによって就職活動やキャリアアップを目的とした転職活動が有利になったり、また勤めている会社内においてもキャリアアップを目的にした場合は有利に働くことがあります。
資格やスキルの習得には時間と費用がある程度必要になりますが、将来的な道筋を考えた場合、特に効果的な自己投資の方法のひとつであると言えます。
美容・健康などで肉体面を磨く
ジムに通って体を鍛えたり、美容エステに通って美を追求したりなど、内面的ではなく外見を磨くことも自己投資の一種です。美容や健康などで外見を磨くことは、外見だけではなく内面を磨くことにもつながります。
外見を磨くことによって気持ちの面に余裕が生まれ、また自分自身に自信を持てることによって心にもゆとりができます。
ジムやエステに通うには、費用や時間が必要となりますが、健康目的であればジョギングやウォーキングなど、お金をかけずに始めることができるので、自分に合ったスタイルで無理をせずに始めましょう。
メイクやファッションで若さを保つ
女性ならばメイク、男性ならば服装など、ファッションに投資を行いそれによって若さを保つことも自己投資の一種です。若さを保つことによって物事をエネルギッシュにとらえることができ、また見た目が若いと他人にも好印象を与えやすいので、コミュニケーションも取りやすくなります。
自分に合ったメイクや服装を常に気にしておけば、自分のセンスも磨くことができ、またファッションの最新情報にも敏感になるので、ファンション関連の見識も大きく広がります。
外国語を学ぶ
近年においての自己投資では、英会話を習うことは自己投資の定番とされています。文化やビジネスにおいて最早グローバル化は当たり前の時代となり、外国語の習得に得はあっても損はないと言い切れる時代となりました。
外国語の習得は、海外旅行の際や、ビジネス面においても非常に有効なため、まさに取り組んで損はない自己投資と言えるでしょう。
学生であれば長期留学もしやすいので、費用は必要となりますが、本格的な外国語を学びたい場合は、留学は最も効果的な自己投資と言えるでしょう。
自己投資する効果やメリットは?

自己投資を行う方法は個人の環境やビジョンによってさまざまですが、自己投資を行うことによる具体的な効果やメリットはどのようなものがあるのでしょう。ここからは、自己投資する効果やメリットを項目別に解説していきます。
副業で収入がアップ
自己投資を行いその効果を上手く活用することで、副業などを行い収入がアップします。例えば、資格を新たに習得すればその資格を活かした副業を始めることができ、その他にも裁縫が得意な方であれば、ネット販売などで収入がアップしたりなど、収入面でのメリットが多くあります。
自分が必要するスキルや特技などを見極め、それを上手に有効活用し、収入アップを目指しましょう。
自身の可能性が広がる
自己投資を行うことによってそのジャンルの見識やテクニックが養われるため、そのジャンルに関しての新たな発見や、自身の可能性が大いに広がります。
例えば趣味に楽器を持った場合、単調なコード進行はこれまで演奏できたが、基礎的な技術のため曲のレパートリーは少なかったが、音楽教室に通ったことにより新たな技法を身に付け、それにより曲のレパートリーが格段に増えたなど、趣味である楽器演奏に投資したことによってその可能性が広がったと言えます。
これは何も趣味だけの話ではなく、資格やスキルの習得、美容や健康面においても同じことが言えるので、自己投資を行って自分自身の可能性を最大限に広げていきましょう。
結果までの時間短縮効果
例えばスッポーツで自己投資を行った際は、上記でも紹介しましたが、基礎体力やテクニックを養えるので、成果が表れるまで、つまりは結果までの時間短縮効果が期待できます。
ですがこれは何もスポーツだけのことではなく、美容や健康、趣味やビジネスにおいても結果までの時間短縮効果が期待でき、何事も効率よくことが進むことが多くなります。
結果がスムーズに表れるので、無駄なストレスを溜めずに物事に打ち込むことができ、また、モチベーションも高くなるので、良い循環で自己投資も行うことができるでしょう。
自己投資に年齢と性別は?

自己投資は性別や年代によってその方法や効果など、さまざまな面において傾向が異なります。ジャンルや取り組み方などは、年代や性別によって異なるため、まずは年代や性別によって異なる自己投資の傾向を知ることが大事です。
男女によって異なる傾向とは?
ウォーキングやジョギング、ジム通いなど、体を動かすことによって自分磨きを行う自己投資方法や、語学力や資格の習得などスキルや資格に関する自己投資方法などは、男女共通しますが、男性なら男性ならでは、女性なら女性ならではの自己投資もあります。
例えば女性の場合であれば、メイクやエステなど美容に関する自己投資、男性なら趣味や仕事での結果に繋がる資格やスキルの習得など、性別ならではの傾向があります。最近では美容や趣味であっても性別問わずに利用しやすい時代になりましたが、それでもまだまだ男女によって自己投資の方法は異なる傾向にあると言えるでしょう。
この男女によって傾向が異なることを若い世代で考えた場合、女性の場合はライフスタイルおける自己投資、男性の場合はビジネスライフにおける自己投資とさらに大きな違いがあると言えます。
年代によって自己投資は傾向が異なる
年代での自己投資の傾向を考えた場合、性別以上に傾向が異なると考えることができます。年代別は性別以上に体力や健康面においての違いが明らかなため、その年代によって自己投資方法に大きな違いがあると言えます。
簡単に言ってみれば、若い世代は将来を見据えた自己投資、40代や50代などのミドル世代は現在の環境を充実させるための自己投資、60代以上の自己投資は自身の健康面や老後を見据えた自己投資と、その色合いははっきりと見えてきます。
例えばスキルアップや資格習得に関しての意識調査によると、最もスキルアップに取り組んでいる年齢層は20代が最も多いとされていて、全体の57%ほどの方がスキルアップに取り組んでいるとされています。
スキルアップや資格習得ひとつを取っても、年代によって意識の違いが大きく出るわけですから、年代によって自己投資のジャンルや方法、目的などに違いが出ることはある意味当然の結果と言えるでしょう。
年代別で自己投資をするなら

ここからは年代別でどのような自己投資がおすすめなのかを見ていきたいと思います。世代別で人気がある自己投資をしっかりと分析した、自分に合った自己投資方法を見つけていきましょう。
学生からできる自己投資
自己投資はなにも社会人からと言うわけではなく、高校生や大学生からでも始めることができ、極端に言えば小学生がしている習い事も立派な自己投資と言えます。
学生の場合は将来のビジョンをボンヤリではありますが、考え出したり見つめだしたりする時期でもあり、また趣味などに没頭する時間も社会人に比べて多く使えるため、体力面や健康面などから考えてもやれることは多いです。
学生が自己投資を始める際のポイントは、「将来どのようになりたいか」が一番のポイントと言え、また自己投資を行うことによって将来の選択肢も増えていきます。
- プログラミングを学ぶ
- 読書や旅をたくさんする
- 語学力を鍛える
- 起業スクールやイベントに参加する
学生時代はその年数をどのように過ごしたかによって、大きな個人差が生れると言われています。例えば大学生の場合、4年間なにもせずにただ単に過ごした人と、4年間で自己投資をたくさん行い多くのことを学んだ人とでは、当然ながら大きな差が生れまれ、逆を言えば学生時代に自己投資をたくさん行えば自分が理想とする人生に近づけるとも言えます。
ですので、読書や旅をたくさん行い見識を広げたり、経営者を目指し 起業スクールやイベントに参加したり、語学力やプログラミングなどのスキルを習得したりなど、将来に繋がる自己投資が大切になるのです。
語学力を養う場合は、外国へ留学することも非常に効果的で、特に長期留学は学生ならではの自己投資方法と言えるでしょう。
20代から30代の若手世代におすすめの自己投資
20代から30代の社会においてのいわゆる若手世代では、ビジネス面で有効な自己投資がポイントとなります。特に20代の場合は社会人としてまだまだ伸びしろもあるため、20代をどのように過ごしたかによって、キャリアビジョンを大きく左右すると言っても過言ではないでしょう。
- 資格やスキルの習得
- トレーニングを行う
- 趣味を追求する
20代から30代の若手世代は、転職にも有利な世代なので、資格やスキルを早い内に習得しておけば、現状働いている社内でのキャリアアップだけではなく、転職活動も有利に取り組むことができ、20代から30代と言う若さに加え特定のスキルや資格があれば、まさに鬼に金棒と言えるでしょう。
また、スキルや資格以外にも、トレーニングを行い体を鍛えることや、趣味を追求するなどは、一見ビジネス面において無縁のようでもありますが、例えばトレーニングを日々行い健康面に自己投資を行えば、生活習慣病の対策になり健康問題で将来のビジョンを阻害するリスクも軽減できますし、また趣味を追求しマスターすればそのジャンルの専門家となり副業で収入がアップするなど、無駄になることはありません。
20代から30代の若手世代での自己投資のポイントは、「キャリアや収入、健康面においてどのように自己投資を行うか」が、大きなポイントと言えます。
40代から50代以上の世代におすすめの自己投資
40代から50代、いわゆるミドル世代での自己投資では、「健康面と資産」が大きなポイントになると言えます。学生や若手世代と比べ、ミドル世代にまでなると、健康状態を特に意識する必要があり、また老後のことも考えて資産運用や貯金のことも考えていかねばなりません。
- 自分に合ったトレーニング方法で健康を意識する
- 旅行をたくさん行う
- 資産運用を行う
いくら貯蓄があり老後が安定していても、健康面に不安があれば老後を楽しく過ごすことはできません。40代から50代はまだまだ働き盛りのため、仕事に追われ健康面のことまで考える余裕がない方も多くおられますが、だからこそ老後のことを考えた準備をより意識して行う必要があります。
健康面を意識し、生活習慣病の予防を行うためには、生活リズムを整えたり、適度な運動を行うなど、方法はさまざまですが、若い世代に比べミドル世代は体力面で個人差が大きく表れることがあるので、無理な運動はせず自分にあったトレーニング方法で継続することが大事です。
自己投資に迷った場合はしっかりとした分析を
趣味や目標がはっきりしている場合は、おのずと自分に合った自己投資方法が見えてきますが、趣味がない方や、目標がまだはっきりとしていない方などは、自分に合った自己投資を見つけることが難しいと思います。
そのような方の場合は、自己投資に関するポイントをいくつか整理して、自分に合った次自己投資を見つけていきましょう。
- 自己分析をしっかりと行う
- 情報収集をまめにする
- 将来を真剣に考えてみる
大きなポイントとしてはこれらのことがあります。自己分析をしっかりと行うことにより、「自分に何が合っているのか」「自分の性格上これなら長続きする」など、自分のおかれている状況や環境、性格をしっかりと分析することによって、いざ興味があることを発見し自己投資を始める際、それが自分に合っているかどうかを分析することができます。
情報収集をこまめに行うことによって、流行りや社会情勢などを詳しく知ることができ、それによって見識や知識が広がれば、やりたいことや、興味のあることなどを発見できます。
「自己分析をしっかりと行う」「情報収集をまめにする」これらをしっかりと行い情報をまとめることで、将来のことをより真剣に考えることができ、どの自己投資が自分に合い、どの自己投資が将来役に立つのかを知ることができ、将来のビジョンも見てきます。
自己投資の費用は?

自己投資を行う上で、それを実行する時間も大切ですが、それに対して必要となる費用も重要となります。
自己投資は幅広い定義でとらえることができ、また方法やジャンルなども幅広いため、その人に合った自己投資によって必要となる費用も当然ながら異なります。
無料でできる自己投資もあり
ジムに通ったりエステに通ったり、旅行に行ったり本を買ったりなど、目的のための自己投資ではある程度の費用は必要となりますが、無料で始められる自己投資ももちろんあります。
例えばジョギングをしたり散歩をしたり、無料で開催しているビジネスイベントに行ったりなど、工夫や考え方によって費用いらずで自己投資を始めることができます。
自己投資はお金をかければ結果が出るというものではなく、自分自身の将来や現状に何が有効的で、どのように目的を達成できるかなど、その行動や内容を充実させることが何よりも大事なので、無料でできることや無料お試しなどで始められるものは有効的に使い、しっかりとプランを立てた上で、適正な費用で自己投資を行いましょう。
ローンを組んでの自己投資は?
自己投資によっては高額費用が必要となる場合があり、そのような場合はローンを組んで費用を補うこともできます。ですが「ローンを組んではまではちょっと」と言う方も当然おられ、仮にローンを組んで実施したとしても自分に合ってなければその費用が無駄になってしまうこともあります。
高い費用が必要となる自己投資で大切になるのは、「投資した費用分を取り戻せるのか?」「投資した以上にリターンが得られるのか?」これらが大きなポイントになります。
FXや株式、不動産投資ならわかりやすいですが、自己投資となるとジャンルやカテゴリーによっては結果や利益が見えにくいため判断が難しいですが、資格やスキルなどで考えればわかりやすくなります。
例えば特定の資格を総額5万で習得し、それをビジネス面において活用したとします。資格を取ったことによって月給に1万円の手当が付けば、5ヶ月で元を取ることができ、それ以降は利益になるわけですから、初年度で7万円得することになります。
これはなにも給料がもらえる会社だけではなく、資格を使って副業を始めた場合などでは、それ以上の利益を得ることも可能です。
このように自己投資に大きな費用がかかったとしても、目的や目標が明確であり、将来のビジョンがしっかりと見えていれば、ローンで自己投資を行うこともアリだと言えるでしょう。
自己投資を行う際のリスクや注意点

自己投資を行うことによって、将来的なメリットや、現状に対してのメリットがたくさんあることはわかりましたが、自己投資を行うにあってのリスクやデメリットはあるのでしょうか?ここからは、自己投資を行う際のリスクや注意点を見ていきましょう。
自分にとって本当に必要かどうか
上記でもあったように自己投資は費用がある程度必要になるので、その自己投資が本当に自分に必要で、将来的に有効であるかどうか見極めることが大事です。
特に大事になるのが、自己投資したことによって得られるスキルや資格、知識などの結果を、「今欲しい」ではなく、「現状や将来に必要」と言うことです。
タイミングを見計らう
自己投資は始めるタイミングも大きなポイントになります。自己投資はお金も必要ですが、それと同じくらいに時間も必要になるので、例えば本業が休みなく忙しい時期に、時間を必要とする自己投資を始めてしまうと、本業が疎かになったり、無理なスケジュールで体調を崩してしまったりなど、そうなってしまっては本末転倒です。
リスクを考えてお試しで始めてみる
自己投資は将来に必要なものをしっかりと分析し、ある程度準備をして始めますが、そうは言っても実際に始めてみないことにはわからない部分も多くあったり、始めるにあたって不安だったりなどもあります。
そのような場合は、無料でできる簡単なものや、無料お試しを実施しているものから始めるのがおすすめです。上記でも紹介しましたが、ジョギングやウォーキングであれば無料で誰でも簡単に始めることができますし、セミナー系なら無料でイベントを開催していることもあります。またスクールに通う必要がある自己投資でも、無料お試し体験などがあるので、これらを利用してみるのも十分にアリです。
自己投資は将来のビジョンを見据えて行うことが大事
ここまで、自己投資に関しての基本的な概要や、性別・年代別の自己投資の傾向や方法、自己投資に関してのリスクや注意点などを紹介しました。
全体を通して言えることは、自己投資を始める上で「自分自身の将来を見つめること」「将来にとって何が必要であるか」「自分自身を自己分析すること」「費用や体調面で無理をしない」これらのことがポイントになると言えます。
自分自身の現状や環境、将来を見据えて自己投資を行う際は、「今何が必要なのか」「それが将来どのように役に立つのか」「自己投資をどのようなプランで進めるのか」これらをポイントにして、情報収集や自己分析を行い、自分に合った自己投資方法を見つけて実施することが何よりも大事だと言えるでしょう。